ドラッグストアの社員といえば、仕事内容も簡単そうで比較的続けやすそうなイメージを持つ方が多いと思います。
しかし現実は
- 過酷すぎる労働環境
- 全く充実しないライフワークバランス
- 毎月課せられる過剰な販売ノルマ
- お客様から受ける理不尽なクレーム
上記のようなことが理由で早期退職する人も多く、離職率も非常に高いといわれています。
私もドラッグストアで2年近く社員として働きましたが、正直長く続けられる仕事ではないと感じました。
今回はその理由について体験談から詳しく解説していきます。
【実体験】ドラッグストア社員を長く続けると人間として底辺になりそうだと思ったわけ
私が本記事で伝えたいのはドラッグストア社員の仕事が底辺だということではありません。
ドラッグストアの社員自体は社会的意義も大きく、今の社会には必要不可欠な仕事だと思います。
ただこの仕事を長く続けようと思った時、私の場合は人間として底辺になってしまうように感じる場面が多々ありました。
最も特徴的な場面は3つです。
- 販売ノルマ達成のために自腹切って購入する
- 休日でもいつ掛かってくるか分からない電話
- 理不尽なお客様から投げられる心無い言葉
販売ノルマ達成のために自腹切って購入する
ドラッグストア社員を続けていて1番きついと感じたのは「販売ノルマ」ですね。
私が勤めていた職場では毎月のようにキャンペーンやコンクールが開催され、特定の商品を○個以上販売しようという目標が定められていました。
目標というのは、昨今の時代に合わせて呼び方が変わっただけで、実態は単なるノルマです。
達成させなければ上から強く詰められますし、人事考課や賞与にも響いてきます。
だからどんな状況であろうとノルマは絶対に達成させなければならないという暗黙のルール的なものがあるんです。
自分は別にいいやは通用しない
ドラッグストアの販売ノルマで怖い所は、個人的な感情で買わないという選択肢がない事です。
基本的にノルマは店舗毎に課せられます。
だから自分は評価や賞与が下がってもいいやと思っていても、他の社員や店長がノルマ達成に積極的であれば、協力せざるを得ないんです。
さらにいうと、店舗の社員全員がノルマ達成に消極的だったとしてもその上のブロック長、エリア長クラスの人間が黙ってはいません。
店舗ノルマの不達は当然そのブロック、エリアを管轄する役職者の評価にも影響されるわけですから達成させないと物凄い勢いで詰めてくるわけです。
具体的には以下のポストのような感じですね。
販売ノルマは年々上がっていく
さらに恐ろしいのが販売ノルマは年を重ねる毎に上がっていくことです。
基本的に販売ノルマは前年の達成度合よりも高い数字で設定されます。
例えば、今年のノルマが200個だとして達成できた場合、翌年のノルマは210個になるような感じです。
このような事から考えると、ドラッグストアの売上の一部は社員の自己負担に支えられると言っても過言ではないかもしれません。
ドラッグストア経営は多店舗ビジネスですから、各店舗社員が毎月5万円ずつ自己負担していると想定して300店舗の展開なら毎月1,500万円の売上になります。
これを1年間で計上すると1億8千万円にも上るわけです。そう考えるとこんな所で働き続けるのが馬鹿らしくなってしまいますよね。
また実際はパートさんがお情けで買ってくれている店舗も多いはずなので、上記以上の金額が売上の一部として加算されていると考えていいと思います。
1番恐ろしいのは将来的に自分が強要する側になってしまう事
販売ノルマの件で1番恐ろしいと感じたのは、将来的に自分がノルマ達成を強要する側になってしまう可能性があることです。
当時ですら、パートさんやアルバイトさんに
「ノルマがやばくって・・・。協力していただけませんか?」
とお願いしていたレベルなのに店長、ブロック長、エリア長と役職が上がっていけばノルマ達成を強要する側に染まっていきます。
当時のドラッグストアで出世していく未来を想像した時、こんなイメージしかできなかったので、私は早めに辞めようと決断しました。
休日でもいつ掛かってくるか分からない電話
ドラッグストアの社員は休みなんてあってないようなものです。
学生アルバイトやパートさんの急な欠勤で、休日出勤になることもザラにあります。
休日なのにいつ電話が掛かってくるか分からない恐怖に怯える生活では心も休まりませんし、プライベートも全く充実しません。
にも関わらず給与水準は他業界と比較して最低水準にあるわけですから、最悪な業界と言われるのも無理はないと思います。
理不尽なお客様から投げられる心無い言葉
ドラッグストア社員を辞める原因として大きいと言われる理不尽なお客様の対応。
昨今「カスタマーハラスメント」が社会問題として騒がれるようになりましたが、理不尽なお客様の対応は本当に大変です。
社員の中にはあるお客様との対応がストレス過ぎて辞める決断をした子もいたほどでした。
接客業は人と関われるキラキラした仕事というイメージを持って就職すると実際のイメージとのギャップに苦しむことが多いと思います。
ドラッグストア社員を長く続けても無意味な理由
個人的にドラッグストア社員を長く続けるのは本当におすすめしません。
理由は以下3つです。
- 長く続けても労働環境は悪くなる一方
- キャリアアップが難しい
- 将来性の面で常に不安が付き纏う
長く続けても労働環境は悪くなる一方
長く続ける事をおすすめしない理由の1つが労働環境は悪くなる一方であることです。
小売業界は慢性的な人手不足状態が続いており、その穴埋めは社員がする事になります。
急な社員の退職で突然別店舗の応援に行けと命じられる事もあれば、パート、アルバイトの急なお休みで休日出勤になる事も珍しくありません。
一般社員の間はまだましですが、店長になればさらに責任が重くなり、手当を貰っても割に合わないと感じてしまう方が多いのが現実です。
役職が付けば責任が重くなるのは当然ですが、ドラッグストアの場合は到底割に合わないと考えた方がいいと思います。
キャリアアップが難しい
ドラッグストア社員のような販売職はキャリアアップが難しい点も否めません。
登録販売者という資格を取得して働いていると専門職のようなイメージを抱くかもしれませんが、その資格が活かせるのはあくまでもドラッグストア業界だけでの話です。
一般的な専門職のように業界を変えてキャリアアップ→年収アップという形の理想的なキャリアは描きにくいと考えた方がいいと思います。
将来性の面で常に不安が付き纏う
ドラッグストアは業界だけで見れば比較的安定感のある業界ではありますが、同業同士の争いは非常に熾烈です。
売上の良い店舗でも近隣に大手が参入してきた事で売上が激減し、閉店に追い込まれる事も珍しくありません。
そのため、いつ自分の働いている店舗が無くなるか分からないという不安は常に付き纏います。
かといって販売職の経験は転職市場で評価されるわけでもないため、自身の市場価値を高める為に転職する道を選ぶ方も多いのです。
底辺になりたくないドラッグストア社員がやるべき事
ドラッグストア社員として働くのがしんどい方は早い段階で転職活動を始めることをおすすめします。
しんどいのが理由で辞めるなんて、、、と思うかもしれませんが、状況次第では早めに辞めた方がいい場合も多いからです。
- 人間関係の問題が深刻化している
- 業務量・残業量が多すぎてプライベートに支障を来している
- 結果を出しても正当に評価されない
- ノルマを達成できないとペナルティがある
- 体育会系の社風がしんどい
- 会社に将来性を感じられない
上記のような場合は、無理して続けようとは考えず逃げる場所を作る意味でも転職活動を始めておいた方がいいと思います。
効率良く転職活動を進めるために欠かせない自己分析
ただ、転職活動を成功させるには最低でも3か月くらいの時間はかかりますし、選考対策も非常に重要です。
いち早く今の職場を辞めたいと考えているのなら効率良く進められるよう準備しておく必要があります。
転職活動を効率良く進めていく上で重要となるのが自己分析です。
新卒の時の就活と同じように転職活動でも自分の性格や仕事に対する考え方、得意分野、スキル、実績、キャリアプランを把握し、面接の場でスムーズに答える必要があります。
自己分析は面接対策以外にも企業とのミスマッチを防ぐ上にでも非常に重要です。
自己分析の質が高ければ転職成功の確率はグッと上がりますし、余計な時間を掛けずに効率良く進められるようになりますよ。
手っとり早く質の高い自己分析をしたい方はミイダスのコンテンピシー診断を使って、じっくり自分を見つめ直してみるのがおすすめです。
ドラッグストア社員からの転職でおすすめなエージェント
ドラッグストア社員からの転職を成功させるなら転職エージェントの利用が必須です。 転職エージェントを使うか使わないかで転職の成功確率は大きく変わります。 転職エージェントを利用するメリット 転職エージェントを利用する1番のメリットは一般求人として公開されていない非公開求人が見つかることです。 また、毎日血眼になりながら求人を探さなくてもエージェントに条件を伝えれば、その条件に合わせて求人を紹介してもらうこともできます。 ブラックなドラッグストアを抜け出したい方はとりあえず転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。