小売業界で働く際、絶対に避けられないイベントが他店舗の応援です。
働く場所が配属先だけになるとは限らず、時には違う店舗に応援に行かされることもあります。
たしかに他店舗の応援は慣れない環境で働くことになるため、怖いと感じるのも無理はありません。
しかし、実際行ってみると思ったよりも楽しくて良い経験になったと感じることも多いですよ。
他店舗の応援に行ってみて良かったこと
私はこれまで何百回と他店舗の応援に行ったことがあります。
その中で良かったなと感じるのは4点です。
- 度胸が付く
- 知り合いが増える
- 手当が付く
- 遠方への応援は旅行気分で楽しめる
度胸が付く
他店舗の応援を繰り返しているとやっぱり度胸が付きます。
私も人見知りで初対面の人と話すのは正直苦手でしたが、応援で色んな店舗を回る内に気付いたら初対面の人ともすぐに打ち解けられるようになっていました。
接客業では初対面の方とすぐに打ち解けられるかどうかが販売力にも関わってくるので、結果的には凄く良い形で成長できたなと感じています。
知り合いが増える
他店舗の応援に行けば、応援先の方と知り合いになれることもあります。
知り合いが増えれば、社内研修や社内イベントなども楽しみになりますし、会社の知り合いは少ないより多い方が楽しいです。
同期がいなくて悩みを話せる人がいない人は、応援が今後の環境を変えるきっかけになるかもしれませんよ。
手当が付く
会社にもよりますが、他店舗の応援に行くと手当が付くことが多いです。
私の職場だと出張扱いで1日あたり2,000円の手当が付きます。
1回あたりの額で見ると大した金額ではないですが、5回行けば1万円と考えると意外と悪くはないですよね。
遠方への応援は旅行気分で楽しめる
長期応援という形で遠方に飛ばされることもあります。
ホテル代や交通費は会社が負担してくれる上に、長期間行ったことのない土地で過ごせるのは旅行気分でかなり楽しいです。
遠方への長期応援は場所次第では意外とラッキーなイベントだなと思います。
他店舗の応援に行ってみて嫌だったこと5選
逆に応援に行ってみて嫌だったこともありました。
- 応援先の人が冷たい(歓迎されていないように感じる)
- 自店舗と仕事のやり方が違う
- 通勤時間が長くなることがある
- 店舗特有の文化や雰囲気に馴染めない
- 目的次第では責任やプレッシャーを伴う
応援先の人が冷たい(歓迎されていないように感じる)
1番辛いのは応援先の人が冷たい時です。
挨拶しても素っ気なかったり、冷たい態度を取られると歓迎されてないのかなと感じてしまうのは当然です。
ただ応援の場合は、その日限りの人間関係で済むというメリットもあります。
長い間関わる相手ではないと思って働くと精神的にもかなり楽ですよ。
自店舗と仕事のやり方が違う
自店舗と応援先では同じ業務でも仕事のやり方が微妙に違うことがあります。
特に違うことが多いと感じるのは品出しですね。
品出しは店舗によってやり方が違うことが多く、自分の店舗のやり方で進めていると応援先のパートさんから怒られることもあります。
効率悪いと思っても郷に入っては郷に従うしかない
自分は社員なのにと思うかもしれませんが、応援においては応援先のルールに従うのが無難です。
効率が悪いと思っても「郷に入っては郷に従え」精神でその店舗のやり方に合わせましょう。
通勤時間が長くなることがある
応援に行くということはいつもと違う職場に出勤することになるため、通勤時間も変わります。
他店舗が遠方にある場合、通勤の負担が増えることもあります。
普段の通勤ルートとは異なるため、時間や費用が増加し、生活リズムが乱れる可能性があります。
特に、長距離通勤の場合、疲労がたまりやすくなるため、体力的にも精神的にも負担が大きくなります。
店舗特有の文化や雰囲気に馴染めない
新しい店舗では、新しい同僚や上司と働くことになります。
既存の人間関係がある職場とは異なり、初対面の人たちとコミュニケーションを取り、信頼関係を築く必要があります。
これには時間とエネルギーがかかり、プレッシャーを感じることが多いです。
また他店舗に応援に行くということは、新しい環境に飛び込むことを意味します。
職場のレイアウトや仕事の進め方、同僚との関係性など、すべてが異なる可能性があり、これが大きなストレスとなります。
慣れ親しんだ環境から離れることで不安を感じるのは当然です。
目的次第では責任やプレッシャーを伴う
応援の目的次第では責任やプレッシャーを伴うこともあります。
例えば、私の場合はこんな目的で応援に行かされたことがありました。
- 応援先の店舗の推奨販売品の売れ行きが悪いから改善してきて欲しい
- 応援先の店舗の店長がしばらく休みだから店長代理をして欲しい
単なる人員確保のための応援なら精神的に楽ですが、上記のような目的を伴う応援だとやはり責任が重いです。
特に推奨販売品の売れ行き改善などであれば、何としてもノルマを達成させなければいけないプレッシャーがあるので、かなりしんどかったです。
他店舗の応援に行かされるのは仕事ができないから?
他店舗の応援が多いと自店で必要とされていないのではないか?と不安に感じる方も多いと思います。
しかし、応援に行かされる理由は様々で決して仕事ができないから行かされるわけではないです。
ポジティブな理由とネガティブな理由の双方について見ていきましょう。
- 全ての業務を覚えていて安心して任せられるから
- 自店で仕事の輪を乱すことが多いから(仕事はできる)
いずれにしても、基本的に仕事のできない人を応援に出すことはありません。
なぜなら仕事のできない人を応援に出したら応援先で迷惑をかけてしまう可能性があるからです。
なので基本的にネガティブな理由で応援に出されるのは稀です。
応援先に責任者や有資格者が不足しているなど「この人じゃなければダメ」という理由がない限り、仕事ができないからという理由で応援に出される可能性は低いと考えた方がいいと思います。
応援に出す目的は人手不足の解消
そもそも応援に出す1番の目的は応援先の人手不足を解消することです。
そのため、仕事ができるできないはそんなに重要なことではなく、たまたま自分が応援に選ばれただけで理由はそんなに深く考える必要はないと思います。
他店舗の応援に行くのが怖い・行きたくない時はどうする?
人によっては何かしら事情があって他店舗の応援に行きたくない人もいるでしょう。
- 社員だけどまだ業務を全て覚えていないから不安で仕方ない
- 応援先がどこか分からなくて不安
など理由は様々あると思います。
どうしても行きたくない場合は、店長やエリア長に相談してみましょう。
新人の子が応援行きたくなくて相談していた話
私の店舗では新卒の子がまだ入って間もない頃に応援に駆り出されることになったことがありました。
しかし、新卒の子は不安で溜まらずすぐに店長に相談したそうです。
まだ覚えていないことが多すぎて今応援に行くのは怖いです。もう少し仕事を覚えてからでは難しいでしょうか?
上記のように相談したところ、その時の応援は免れることができたようでした。
たしかに私から見てもあのタイミングで新卒の子が応援に行ってたらかなりやばかっただろうなと思います。
だから自分で無理だと思うなら無理して従わず勇気を出して断ってみることも大切です。
ただ断る場合はただり断るのではなく、なぜ行けないのか明確な理由を添えて断るようにしましょう。
他店舗の応援自体は違法ではない
- 他店舗への応援があるなんて採用される前に聞いてなかった
- 労働契約書にも書いてないじゃないか
と思う方もいるかもですが、他店舗の応援自体は違法ではなく普通にあり得る話です。
だから声がかかるのは仕方のないことではあるのです。
しかし、応援に行って欲しいと声がかかるということはそれだけ店長から信頼されているという証拠でもあります。
私も応援者の管理をしたことがあるのですが、基本的に任せられそうにない程仕事ができない方や自店で問題行動の多いスタッフは応援には出しません。
応援先で迷惑を掛けられたら困るからです。つまり応援に出すということは
「あなたなら安心して任せられる」
という意味も込めて声を掛けられているということです。
だから行って欲しいと言われたら自信を持って臨むといいと思いますよ。