通し勤務が嫌すぎてドラッグストアを辞めた管理人です。
ドラッグストアの通し勤務って冗談抜きできついですよね。
私が前いたお店は9:00~24:00まで営業してたので、通しの時の拘束時間は16時間。
あまりにも馬鹿げてて笑えますよね。
こんな長い時間拘束するって流石に違法じゃないのかなと思って今回は私自身が体験した労働が違法なのか違法じゃなかったのか調べた結果をまとめてみました。
ドラッグストアで通し勤務を合法的にさせるためにはいくつか条件がある

まずドラッグストアでの通し勤務自体はある条件を満たしていれば違法にはなりません。
その条件が以下2つ。
- 変形労働時間制で契約している
- 時間外労働協定が締結されている
変形労働時間制で契約している
恐らくドラッグストアに正社員として入社したら、ほとんどの場合変形労働時間制での契約になっているはずです。
変形労働時間制とは一定期間での労働時間を長くしたり短くしたりすることで勤務時間を調整し、全体として法定労働時間を超えないように調整できる制度の事です。
逆に通し勤務ができない場合を考えてみるとピンとくると思います。
分かりやすいのは時間限定で働いている社員ですね。うちの会社では5年以上一定の評価を得ていれば時間限定正社員といって早番か遅番か選んで決めた時間だけ働くという勤務区分がありました。
正社員でそんな働き方ができるなら羨ましい限りですよね。話が逸れましたが、このような時間限定での契約なら変形労働時間制が採用されていないので、通し勤務を強要すれば違法になる可能性が高いです。
時間外労働協定が締結されている
通し勤務をするためには時間外労働協定を締結していることも絶対条件です。
労働基準法で定められた労働時間は1日8時間、週40時間です。
この時間を超える場合には労働基準法に基づいて36協定を締結し、企業の管轄の労働基準監督署に届け出る必要があります。
ドラッグストアの通し勤務ってちゃんと残業代ついてるの?

ドラッグストアの通し勤務で疑問なのがちゃんと残業代が付いているのかどうか。
私も勤務していた頃、給与明細を見て何度も「え?」と思ったことがあります。
月に5回以上も通し勤務をすれば、休憩が2時間あったとしても実働14時間。
1日あたり6時間分の残業代が付いてなければおかしいのですが、明細を見る限り明らかに働いた分が付いているようには思えませんでした。
そこで調べてみたところ、これまた変形労働時間制のデメリットを痛感することになりました。
通し勤務をしても定められらた労働時間を超えた分しか残業代は発生しない
変形労働時間制は1年、1か月、1週間と期間を定めて採用できる制度です。
例えばうちの会社だと1か月で173時間という契約が結ばれていました。
これがどういうことかというと1か月の間で173時間を超えた分の労働は残業とみなすよ~という仕組みのことです。
仮に通し勤務で6時間分の残業が発生したとしても、1か月の労働時間が173時間の範囲で収められていれば残業代が発生しません。
実際に言葉にしてみるとめちゃくちゃムカつく仕組みですよね。
通し勤務ってめちゃくちゃしんどいのに残業代も出ないとなったら本当割に合わないですよ。
ずる賢いブラック企業がやりがちなこと
この変形労働時間制の仕組みってぶっちゃけいうと労働者側はめちゃくちゃ不利です。
なぜならどれだけ理不尽な長時間労働を強いても1か月単位で労働時間を調整すれば残業代を最小限に抑えられるから。
この仕組みを利用してずる賢いブラック企業は以下のような事もやりがちです。
- 休憩時間を多めに取らせる
- 微妙に出勤時間を遅らせる
心辺りのある方もいるのではないでしょうか。休憩時間は基本的に給料が発生しないので、変形労働時間制の場合は取った分だけ残業代が減ると考えても過言ではないと思います。
1日15分余分に取るだけでも20日で5時間分になるので、意外と馬鹿にできません。
また出勤時間を微妙に遅らせて残業代を減らしてくることも。通し勤務があっても他の曜日で30分ずつ出勤時間が遅らされると残業代が減ります。
出勤時間が30分遅くなったところで負担はたいして変わらないので、残業代を払いたくない企業側の嫌がらせなのかなと思ってました。
ドラッグストアの通し勤務がきつすぎ!向いてない人の特徴
ドラッグストアの通し勤務は想像以上にきついし大変です。
特に以下のような方は今は大丈夫でも年齢を重ねてから必ず苦しむので早めに対策した方がいいと思います。
- 体力に自信のない人
- 体調を崩しやすい人
- 睡眠不足に弱い人
- ワークライフバランスを重視したい人
体力に自信のない人
ドラッグストアでは長時間立ち仕事で時には売場内を走り回らないといけない事もあります。
ただでさえ体力を要する仕事なので通し勤務という規格外過ぎる労働を続けていると体を壊す可能性が高いです。
うちの会社でも長時間労働故に体を壊して退職する人が非常に多かったです。
体調を崩しやすい人
元々体調を崩しやすい人はドラッグストアで通し勤務をするようになると益々崩しやすくなると思います。
私の会社でも長時間労働による疲労から風邪などの感染症にかかりやすい方が非常に多かったです。
元々体の強い人でも過酷な労働環境に身を置くと体調を崩しやすくなることも多いです。
せっかく働いても体調を崩せば医療費やお薬代が嵩んでしまうのでとても勿体ないなと感じていました。
睡眠不足に弱い人
ドラッグストアでの勤務は常に睡眠不足との闘いと言っても過言ではありません。
人員の状況次第では、遅番や通し勤務後に早番が入ることも多く、そうなると3~4時間程の睡眠で翌日は出勤という状態になります。
そんな勤務を続けていれば体調を崩しやすくなっても仕方ありません。
しっかり寝ないと疲れの取れない方もドラッグストアでの勤務は向いてないと思います。

ワークライフバランスを重視したい人
ドラッグストアで正社員として勤務しながらワークライフバランスを充実させるのはほぼ不可能です。
勤務時間もバラバラなので生活リズムは安定しませんし、労働時間が長すぎて休日は全然休めた気がしません。
ワークライフバランス重視で働きたいなら1日8時間、週40時間と法定労働時間内かつ決まった時間に出社する働き方が良いと思います。
ドラッグストアで通し勤務を避けて働く方法はある?
基本的にドラッグストアで正社員として働くなら通し勤務は避けられないと考えた方がいいでしょう。
ただ例外的に通し勤務を避ける方法や負担を少なくする方法もなくはありません。
- 時間限定正社員を目指す
- 営業時間の短い企業に転職する
- 別業界に転職する
時間限定正社員を目指す
1番手っとり早いのは会社の勤務区分を確認してみることです。
ドラッグストア系企業の中には正社員でも決まった時間で働ける勤務区分を設けている所があります。
ただ、正社員かつ決まった時間で働けるならみんななりたがりますから、何かしら条件を満たさないといけないことが多いです。
まだ社歴が浅くてすぐには実現できそうにないなら別の手段を取るのが最善だと思います。
営業時間の短い企業に転職する
営業時間の短い企業に転職すれば通し勤務の負担は軽くなります。
例えば、うちの会社のように9時~24時まで営業しているお店だと通しなら16時間拘束ですが、10時~21時までのお店なら11時間の拘束で済みます。
通し勤務がきついのは規格外な労働を強いられるが故の影響も大きいので、元々の労働時間が少なければ負担はグッと軽くなるはずです。
別業界に転職する
ドラッグストアのような小売業界で働く以上、通し勤務は避けられないもの。
長時間労働を強いられる環境自体に嫌気が差しているなら別業界に転職してみるのもおすすめです。
実際私も小売業界から食品業界に転職したことで、ワークライフバランス重視で働けるようになりました。
小売業界は他の業界と比較しても人材不足が深刻で、長時間労働を強いられやすい業界なので転職することで労働条件が良くなる可能性の方が高いです。
自分がどんな業界なら目指せるのか知りたい方はミイダスのコンテンピシー診断を受けてみるのもおすすめ。
いくつかの質問に答えるだけで自分がどんな業界に向いているのか客観的に分析して適性のある企業を紹介して貰う事もできます。
漠然と転職を考えている方はとりあえず一度受けてみると進展があるかもしれませんよ。