ドラッグストアの社員になってみたいのですが、やっぱり異動とか転勤が多いのでしょうか?
ドラッグストアで働きたいと思っていてもやっぱり気になるのは異動や転勤の頻度ではないでしょうか。
私はドラッグストアで社員として勤務してきましたが、その経験から言うと
転勤を避けるのは可能だが、異動を避けるのは難しい
上記が結論です。
特に若手の内はかなりの頻度で異動や転勤を命じられることが多いと思います。
ドラッグストア社員で異動や転勤を避けるのは難しい
先に結論から言うと、ドラッグストア社員になって異動や転勤を避けるのは難しいです。
1つの店舗だけで働きたいという希望が通る事はまずないと考えていいと思います。
ただ、各企業では下記のように勤務制度でいくつか設けている場合が多いと思います。
勤務区文例
- ナショナル社員:全国転勤可能(引越しを伴う)
- セミナショナル社員:希望する県と隣接する県の範囲内での転勤あり(引越しを伴う)
- エリア社員:希望する県内での転勤あり(引越しを伴う)
- エリア専任社員:自宅から60分以内の範囲内での異動あり(引越しなし)
上記例を参考に言えば、エリア専任社員のような勤務区文を選べば転勤を避けることは可能です。
ただ、エリア専任社員のような勤務区分でも異動を避けることはできません。
どんな勤務区分でも異動は避けられない
どの勤務区分を選んでも正社員として働く以上は必ず店舗間の異動が発生します。
正社員であればほとんどの人が1~2年の内に異動して別の店舗に配属されます。
ただ、異動の頻度は本当に企業によりけりで、私がいた会社だと社歴の長い店長クラスの人は同じ店舗で5年以上在籍しているような方もいました。
しかし上記は凄く珍しい例で、余程高い評価を得るなどしていない限りは近隣の店舗間で異動することになると考えておいた方がいいでしょう。
【珍しい例】ドラッグストア社員でも異動を避けている人はいた
ここまでドラッグストアの正社員になると異動や転勤は避けられないという話をしましたが、周りの社員の中には1つの店を全く動くことなく勤務している人もちらほらいました。
凄く稀な例で余程の理由がなければ難しいですが、会社を納得させることができれば例外的に異動を避けることはできます。
ここでは異動を避けていた方々の状況や理由について見ていきましょう。
育児が忙しくて遠くに通勤は難しい
1つ目が育児を理由に異動を断られていた事例です。
その方は自宅から車で10分圏内のお店で勤務されていて、かれこれ数年異動を避けていました。
話を聞いてみると、育児が忙しくて遠方への通勤が難しい旨を会社に伝えて了承を得ていたそうです。
育児をしながら正社員を続けるのはかなり大変なので、社員を降りる方も多いですがその方の場合は
「パートになるぐらいなら辞めるつもりです」
ときっぱり会社に申し上げて了承を得ていたそうでした。
異動なしで正社員としての勤務は会社からするとあまり好ましい事ではないですが、その方は評価も高く仕事も凄くできる方だったので会社も了承せざるを得なかったのではないでしょうか。
このことからも異動を避けたいなら会社から高い評価を受けておく事も重要だということが分かります。
運転免許を持っていない(車を所有していない)
2つ目が運転免許を持っていないという例です。
これもまた凄く稀な例ですよね。
ただ1つ疑問に感じることもあると思います。
ドラッグストアの正社員求人はほとんどが運転免許必須なのに、なぜ運転免許なしで正社員になれるのかという問題ですね。
実はその方、最初はパートとして入社して仕事振りが評価されて正社員に登用された方だったんです。
そのため通勤方法は正社員になっても自転車で許可されていました。
となると自転車で遠方のお店に通勤は難しい=異動できる店舗がないという状態で異動を避けられていたんです。
いずれにしてもドラッグストアの社員で異動を避けるには会社から相応の評価を受けている事が必須と言えそうですよね。
【注意】転勤なしのエリア専任社員でも遠隔地への応援や出張はある!
転勤なしのエリア専任社員なら魅力的かもしれませんが、注意しておきたいのは遠方への応援や出張などは必ずあります。
登録販売者になれば資格者応援という形で、遠方の店舗に数か月飛ばされる事もありますし、新店の出店や既存店の改装などあれば、エリア専任社員だろうと関係なく数週間~数か月に渡って出張を命じられます。
私の場合はこの出張が嫌すぎてドラッグストアの社員を辞めるきっかけになりました。
転勤がないのが魅力的だったのに、長期出張という名目で数か月遠方に飛ばされるのなら転勤なしの意味がないからです。
いきなり出張を命じられるとプライベートの予定だって潰れますし、ワークライフバランスも全く取れません。
この部分は正直求人サイトの求人詳細を見るだけでは分からないドラッグストア業界の闇だなとしみじみ感じました。
ドラッグストアの勤務区分は結局どれが当たりなの?
ドラッグストア社員の勤務区分は様々ありますが、どれが当たりか一概には言えません。
どちらもそれぞれメリットとデメリットがあるからです。
全国転勤ありの社員の場合
メリット | デメリット |
---|---|
給料が上がる 出世しやすくなる 配属された店舗の近くで家が選べる 色んな県を往来できる | 引越しがめんどくさい 配属地次第では生活が不便になる(離島など) 人間関係を築くのが難しい 結婚など将来について考えにくい |
全国転勤ありの社員の大きなメリットは給料が上がることでしょう。
色んな店舗を経験すればキャリアも積みあがる上に、会社からの期待も大きくなるので出世のチャンスも増えます。
ただ、引越しの負担も大きいですし、遠方への転勤で生活が不便になる、人間関係がリセットされてしまうなど不安も多いのがデメリットです。
全国転勤なしの社員の場合
メリット | デメリット |
---|---|
引越しの手間がない 住み慣れた場所で勤務できる 結婚など将来についても考えやすい | 配属場所次第では通勤時間が長くなる 出世のチャンスが少ない 人間関係が固定化されやすい |
全国転勤なしの社員の大きなメリットは住み慣れた場所で勤務できることでしょう。
ただ、自宅が固定化されている分、配属店舗次第では通勤時間がかなり長くなってしまう可能性も高いです。
また他の店舗への応援などもあることを考えると若手の内はしっかりとお金の貰える転勤ありの社員の方がメリットは大きいのかなと思います。
ドラッグストア社員の求人を見る際に気を付けるべきポイント
ドラッグストアの正社員になるのはさほど難しくありません。
どの企業も慢性的な人手不足状態なので、余程の理由がない限り受ければ採用されます。
ただ、求人を見る際に絶対に気を付けておきたいポイントが3つあります。
- 店舗の営業時間について調べておく
- 研修内容について調べておく
- 事業規模や経営方針について調べておく
私はこのポイントを知らないまま当時のドラッグストアに転職して本当に後悔しました。
これから転職を考えている方はしっかりと調べておくことをおすすめします。
店舗の営業時間について調べておく
給料の高さよりもまず重視したいのは店舗の営業時間です。
少なくとも絶対に避けた方がいいのは9時~24時まで営業しているような会社です。
いくら他社と比較して条件が良かったとしても、営業時間の長い会社は確実にブラックです。
何よりワークライフバランスが全く保てません。
ドラッグストアでは営業時間内は店舗責任者である社員や登録販売者が勤務していなければならないため、人の少ない店舗では早朝から深夜まで通しでの勤務を強いられる事も珍しくありません。
この時、10時開店21時閉店のような会社なら少なくとも12時間の拘束で済みます。
しかし9時開店24時閉店のような会社だと最低でも16時間は拘束されるからです。
24時に退勤して翌日は早番のようなシフトだった場合、睡眠時間すらも確保できないため、冗談抜きできついです。
そのためドラッグストアで正社員としての勤務を考えるなら営業時間の長さは非常に重要なポイントとなります。
研修内容について調べておく
ドラッグストアのような接客業では対人スキルが重視されています。
そのため対人スキルアップのために会社も様々な研修を実施していますが、企業の中には時代遅れな体育会系の研修を行うブラック企業も存在しているので注意しましょう。
社員を山奥に放り込んでスマホを没収。研修期間内は強面の教官に怒鳴られながら大声で社訓を唱え続けるなど過酷な研修を行う企業も一部存在している
いくらドラッグストアでのお仕事が好きでも、この研修が嫌で辞めてしまうという方は非常に多いです。
無駄に職歴を増やして自身の経歴を汚さないためにも時代遅れな研修を行う地雷求人にはくれぐれも注意してください。
ちなみに各企業の研修内容は「会社名+研修」などで検索すると調べることができます。
事業規模や経営方針について調べておく
遠方への応援や出張を避けたい方は企業の事業規模や経営方針についてもよく調べておきましょう。
ドラッグストアの中には全国どこでも出店している所もあれば、九州内や四国内だけなど決まった地域だけで出店している所もあるからです。
そのような会社であれば遠方への出張や応援に怯えず安心して勤務できると思います。
ドラッグストア社員の異動が発生する理由とは?
ドラッグストア社員の転勤は単なる異動ではなく、社員一人ひとりの成長と企業全体の活性化につながる重要な人事戦略です。
その理由を、人材育成、キャリアアップ、人員配置の最適化、そして企業全体の活性化という視点から詳しく解説していきます。
人材育成
転勤は、社員に多様な経験を積ませる絶好の機会です。
例えば、都市部の繁華街にある大型店舗に配属されれば、幅広い商品知識や接客スキルを習得することができます。
一方、郊外の地域密着型の店舗に異動すれば、地域住民とのコミュニケーションや、地域に根ざしたサービスの提供を学ぶことができます。
このように、異なる店舗での勤務経験は、社員の視野を広げ、多角的な視点から物事を考えられるようにします。
また、様々なタイプの顧客に対応することで、コミュニケーション能力や問題解決能力も向上します。
キャリアアップ
転勤は、社員がキャリアアップするためのステップアップの場でもあります。
例えば、経験豊富な社員が、新店舗の立ち上げに携わることで、リーダーシップを発揮し、チームをまとめる能力を養うことができます。
また、異動先で優れた実績を残せば、昇進や昇格につながる可能性も高まります。
転勤を通じて、社員は自分の強みや弱みを認識し、自己成長のための目標を設定することができます。
企業側も、社員の能力を最大限に引き出し、組織全体の活性化を図ることができます。
人員配置の最適化
企業は、各店舗の特性や顧客層に合わせて、最適な人員配置を行う必要があります。
例えば、新規オープンした店舗には、経験豊富な社員を配置し、店舗の安定的な運営を図る必要があります。
また、特定の分野に強い社員を、その分野に特化した店舗に配置することで、専門性を活かしたサービスを提供することができます。
転勤は、このような人員配置の最適化を可能にし、企業全体のバランスを保つ役割を果たします。
企業全体の活性化
転勤は、企業に新しい風を吹き込む効果も期待できます。
異動してきた社員は、新しい視点やアイデアを持ち込むことで、既存の業務プロセスや組織文化に変化をもたらす可能性があります。
また、異動先で新しい人脈を築くことで、企業全体の連携を強化し、組織全体の活性化につながります。